ペット訪問火葬と聞いてネガティブなイメージをお持ちではないでしょうか。

もちろん、ペット訪問火葬業者は親切な方ばかりですし、まるで自分のペットが亡くなったときのように大切に扱ってくれるのですが、

たまたまその中に利益だけを優先して、詐欺まがいなやり方をしてくる悪徳ペット火葬業者が紛れ込んでいないとも限りませんよね。

初めにペット訪問火葬の全体像をお話しした上で、信頼できる訪問火葬業者の見つけ方、ペット訪問火葬のトラブル対策と実際に被害に合ってしまったときの対処法などをお話していきます。

ペット訪問火葬とは

ペット訪問火葬サービスとは文字通り、ペットの火葬のために自宅などに訪問してくれるサービスです。

大きくは以下の2種類に分けられます。
・出張火葬サービス
・引き取り火葬サービス
それぞれの違いは以下の通りです。

自宅まで火葬車がきてくれる、出張火葬サービス

まず、ひとつめの「出張火葬サービス」は、指定日時に指定した場所までペット専用の火葬車が出張して、その場でペットを火葬してくれるサービスです。

ワゴン車など火葬炉を詰んだ訪問火葬車が指定場所に出張してくれます。

そして、業者がペットの亡骸を受け取り、車内の火葬炉でペットの亡骸を火葬しその場でお骨にしてもらえるサービス、となります。

その場で火葬せず後日返骨してくれる、引き取り火葬サービス

一方、一旦ペットの亡骸を引き取り別の場所で火葬したのち、後日返骨してくれるサービスが、「引き取り火葬サービス」といわれるサービスです。

ペットの亡骸(ご遺体)を引き取って後日返骨してくれます。

以上のようにペット訪問火葬には、2種類のサービスがあるわけですが、

あなたが自宅周辺で火葬したい場合は前者の出張火葬サービスを選択し、自宅周辺で火葬したくない場合は後者の引き取り火葬サービスを選択するなど、ご自身にあったサービスを選ばれると利便性の面でもよいでしょう。

ペット訪問火葬のメリット

さて、ペット訪問火葬にはどのような利点があるのでしょうか?

それは以下のようなメリットです。

  • 自宅まで火葬車が来てくれるので火葬施設まで行く必要がない
  • お子さん連れや移動が難しい高齢者の方でも立ち会える
  • ペットと思い出の場所でお別れができる
  • 24時間対応のところであれば、深夜でも対応してもらえる

さらにもう一点あります。

依頼主に良心的なペット火葬業者であれば、訪問したセレモニースタッフが懇切丁寧に火葬の流れを口頭の説明を交えながらサポートしてくれます。
そのため精神面でも負担が少なく満足感の大きい火葬方法が「ペット訪問火葬」といえるでしょう。

他にもあるペット火葬の選択肢

また、ペット火葬するには、訪問火葬以外にも別の選択肢がありますので、ご紹介しておきましょう。

大きくは、以下の2通りです。

  • 民間に委託して火葬してもらうやり方
  • 自治体に持ち運んで火葬してもらうやり方

参考までにそれらも見ていきましょう。

選択肢1:民間に委託して火葬してもらう

こちらは、ペット霊園や対応した寺院など民間業者に火葬を依頼するやり方です。
施設内の動物専用の火葬炉や併設の火葬場で火葬してくれるサービスとなりますが、施設利用のため料金はそれ相応の金額がかかります。

選択肢2:自治体に持ち運んで火葬してもらう

そしてもうひとつが、一部自治体になりますが、専用の動物火葬炉で火葬してくれる自治体に依頼するやり方です。ただし多くの自治体は火葬せずに焼却処分となりますので、その点はご注意ください。

なお今回取り上げているペット訪問火葬サービスは、民間葬儀社と、個人経営で行なっている2つのケースが大半であり、自治体での訪問火葬サービスはありません。

そして、ここからはペット火葬車について見ていきましょう。

ペット火葬車とはいったいどのような車なの?

結論から言いますとこうなります。

ペット火葬車は火葬炉を積んだ自家用車ではありません

ペット火葬車とは火葬炉を積載した自動車のことになりますが、単純な自家用車ではありません。

具体的な説明は後ほどとして、どのような特徴があるかをみて、ペット訪問火葬業者に負けないくらい、ペットを火葬する火葬車の知識を身につけていきましょう。

ペット火葬車は厳しい条件をクリアしなくてはなりません

今のペット火葬車は条件が厳しく、昭和60年代の初期の火葬車に比べて性能が進化したことから、以下のような特徴と求められる条件となっています。

有害物質を除去できる構造であること

ペットを火葬した際に発生する煙が外に漏れず(=無煙)、焼却に伴う悪臭などの異臭がないこと(=無臭)が求められます。
生体に影響を及ぼす有毒ガスのダイオキシンや有害物質を除去できる、または、それらを発生させにくい火葬炉構造になっています。

有害ガス、ダイオキシンとは・・・

主に燃焼で発生するダイオキシンは塩素系の化合物で、強い毒性があります。とくに発生しやすいのはプラスチックや塩化ビニルが350℃程度の低温で燃焼したときです。ですので800℃近くで燃焼される火葬炉において問題がなくても副葬品にそれらが含まれているとダイオキシンが微量ながらも発生します。一緒に燃やすことはできませんので留意しましょう。

車自体に社名(ロゴ)が無表記である

そのためペット火葬車と周囲に気づかれにくく不快を与えないよう配慮されています。(対応していない場合もあり。)

消音設計

排気音やエンジン音がしないよう消音設計になっています。
ただし、古いタイプの火葬車ではこれらの条件に対応していない場合もあります。

最大積載量を超えない

火葬炉を含む自動車の重量が最大積載量を超えてはいけません。

車検にパスしている

陸運局(地方運輸局)の車検が通らないものは当然運転できません。

条例に基づく構造基準である

各自治体の条例に基づいて設計された構造基準でなければなりません。

ですので、自家用車に火葬炉を積んだからといって火葬車として認められるわけではありません。安全性の観点からも一定の基準に基づく必要があります。

とくに800℃〜1000℃という高温で燃焼するため、ガソリンへの引火で爆発しないよう機械構造上の安全設計が求められます。

ペット火葬車から煙が出ない理由

ペット火葬車から煙がみえないのはなぜでしょうか?
そもそも煙というのは気体です。または舞い上がった粉塵であり固体のことになります。ペットなど動物の遺体をバーナーで焼却すると灼熱の高温で気化し煙となります。このとき大事になるのが酸素供給のために行われる空気循環(空気注入)です。
炉内の酸素濃度が少なければ不完全燃焼となります。遺体は炭化で黒くなって、排気ガス中にススなど黒煙が発生することがあります。ですが逆に、酸素濃度を高めようと空気注入しすぎると温度低下の原因となることも。そこで大切になるのが最適な状態での酸素供給です。それによって適切な温度で完全燃焼すされて、最終的に空気中の成分とほぼ同じとなり煙が出ないのです。
ただし、塩化ビニルやプラスチックなどが含まれると塩化水素が発生するため酸化反応が適切にできません。温度低下でペットの遺骨が完全に燃焼できないばかりではなく、ダイオキシンの発生原因となります。有毒で悪臭の煙を発生するので一緒に燃やされる副葬品には注意が必要です。

車の形態

車の形態には、以下のタイプがあります。

  • トラックタイプ
  • ワゴンタイプ

トラックタイプ

トラックタイプは昭和後期(西暦1980年後半頃)に、トラックに火葬炉を積載したのが始まりと言われています。

当時は、搭載する火葬炉がかなり大型で重量があったため、大型トラックや大型バスでなければ積載が難しかった現実があります。そのためトラックタイプでの訪問火葬は自宅に広い庭がある富裕層でなければ難しい高級葬儀でした。

ワゴンタイプ

ですが、その後平成になってから一般庶民でも火葬できるよう火葬炉の軽量化、耐火材の技術、排煙処理技術の向上などに伴いワゴンタイプの軽自動車などにも搭載できるようになりました。その結果、ペット火葬車は都市部を中心に増えました。

そのような背景もあって現在では場所を選ばないワゴンタイプが主流と言えるでしょう。

搭載される火葬炉の性質

では、ペット火葬車で使われる火葬炉の中の構造をみてみましょう。
知っておくとペットを火葬する際に見方が変わります。

火葬炉の構造

火葬炉はこのようになっています。

最初にあるのが一次燃焼室です

ここでペットの亡骸がバーナー焼却されます。
オイルポンプで圧力をかけた油がノズルから霧状に噴射されて、そのノズルから高圧電流で火花によって着火して燃焼されていきます。

ここでの燃料は灯油または重油です。
重油は価格が安いですがその反面、煤煙を多く発生してしまうため、一般に用いられる燃料は灯油です。

また、火葬炉内に空気を送るための強制送風機が設置されているため、不完全燃焼が起こりづらく煙を抑えられ、そのまま火葬後の冷却にも使用できます。

二次燃焼室では、再燃焼ガン(アフターバーナー)が使われます

こちらには一次火葬炉で不完全燃焼だった煙をバーナーで焼却し、熱分解により完全燃焼させ有害物質などを除去する仕組みが備えられている燃焼室です。
時間をかけてゆっくり燃焼させることで発煙を減らせます。

サイクロン集塵機内蔵の火葬炉について

サイクロン集塵機は遠心力を使った集塵機です。サイクロン集塵機内蔵の火葬炉であれば、火葬時に舞い上がる目に見えるサイズの灰など粒子を除去できます。ですが、サイクロン集塵機では臭いや煙などは除去しきれません。そこで二次燃焼室で完全燃焼によって除去する形となっています。

火葬できるペットの種類

火葬車の炉の性能や大きさによります。

一般的には炉の火力が強すぎたり送風機の風によって小さな遺骨が舞い上がってしまうことがあるため、小さなペットのお骨はきれいに残すのは大変難しいものとされてきました。

ですが、火葬炉の技術向上に伴い犬や猫などある程度大きい動物だけではなく、うさぎやハムスターなど小動物、インコなど鳥類も綺麗に遺骨を取り出せる、そのような高性能な火葬炉が積載されたペット火葬車を所有している業者も最近ではいることにはいます。
ご希望の際は事前に確認されるとよいでしょう。

また、火葬炉の性能だけではありません、最適な温度管理のもとで時間をかけて焼いていく、そのような火葬業者の腕と経験が遺骨をきれいに取り出すのに必要となります。

火葬炉の大きさ・重量・価格の目安

小型火葬炉を積載した「ペット火葬車」はネットの販売サイトで購入できます。
総重量300kg程度で火葬能力15kg以下までを燃焼でき、150万円程度で軽ワゴンなどに搭載できる型が多いです 。

大きいものは、冷蔵庫で言えば650Lの大型冷蔵庫程度です。

総重量1,500kg程度で火葬能力60kg以下まで燃焼できる大型犬などにも対応しており、400万円程度です 。トヨエースなどに積載できます。

トータルで言えば全て新品の場合、車両本体価格+小型火葬炉価格+設置などの諸費用で500万円〜800万円といったところが多くなります。

火葬車を扱う訪問火葬業者について

ペットの訪問火葬業者には誰でもなれるのでしょうか?
ペットの訪問火葬業者になるためには、ペット火葬車を扱うため当然運転免許が必要になります。火葬炉を扱う関係で消防法に基づく届け出が必要になることもあります。ですがそれ以外にとくに条件がないのが実情です。

そのため、これら条件を満たせば誰でも開業できてしまうことから、依頼する飼い主(消費者側)にもリスク管理が求められるようになりました。

日本ペット訪問火葬協会について

日本には、ペットの訪問火葬についての取り組みとして移動火葬車の運行基準を設けて、事故対策や防犯対策などを取り仕切る団体に「日本ペット訪問火葬協会」という団体があるのをご存知でしょうか?

こちらの協会では飼い主に安心して訪問火葬を行なってもらえるように火葬車運営基準を設けており、火葬車の運転、操作、点検など、この「日本ペット訪問火葬協会」の会員となる業者は遵守することが定められています。

つまり、この協会会員である業者であれば一定の信頼があるということです。
心配な場合はこちらの会員から選ばれるとよいでしょう。

ペット訪問火葬の申込み方法

では一体どのようにペット訪問火葬に申し込めばいいのでしょうか?

ペット訪問火葬に申し込むのは難しくありません。
ネットまたは電話にて申し込むのが一般的となっており、
または、24時間LINEで対応しているペット火葬業者もいたりしますし、

ペット霊園でも訪問火葬サービスを行なっていることもありますので、問い合わせるとよいでしょう。

申し込みはフォームや流れに従って行うだけで完了させることができます。

その際、以下のことを伝えておきましょう。

  • 飼い主(オーナー)の情報(氏名、住所、電話番号など)
  • 亡きペットの情報(名前、種類、大きさ、体重)
  • その他、要望したいこと

その後、ご希望の火葬プランや料金、お伺い時間が決定します。

また、このあと説明していきますが、悪徳業者にひっかからないためにもこちらもお読みください

>>>ペット火葬車トラブル対策と選び方(下へ移動します。)

ペット訪問火葬の流れ

ペット訪問火葬は一例ではありますが、以下のような流れで行われます。

専門のセレモニースタッフが自宅に訪問します

約束の決めた日にちに自宅まで訪問してくれます。
それまでに飼い主自身で自宅にて最後のお別れを行なっておくとよいでしょう。

料金を支払います

後払い請求の火葬業者もいますが、トラブル防止のためにも料金を前払いできる場合は前払いとします。
そして、追加料金が発生しないかを確認しておきましょう。

自宅からペットを運びます

自宅の駐車場があればそちらで火葬できます。
ですが近隣住民の目が気になる場合は、近くの公園の傍らなど適切な場所に移動して火葬を行うこともできるでしょう。

しかし本来、公共施設や他人の所有地で行う場合は許可が必要であったり禁止されていますので、違法でないかを十分確認して行ってもらいましょう。

道路であれば警察の許可がないと道路交通法違反になる可能性もありますのでご注意ください。

引き渡し火葬であれば、この段階でペットを預けてペット霊園など専用の火葬施設で火葬してもらいます。
遺骨返却が希望であれば後日返骨されます。

お別れのセレモニー・搬入

この際、お花やペットの好物だったエサなど少量であればいれることもできますが、火葬できないものもありますので注意しましょう。

手を合わせて最後の別れを告げましょう。

車内にて火葬が始まります

火葬時間はペットの大きさにもよりますが、20kg以下の火葬時間は1時間から2時間程度を見ておくと良いでしょう。

詳しい火葬時間の説明は業者からもあるはずです。

その後、必要があれば途中で炉を開けて火葬状態を確認されることもあります。

そして遺骨の状態によって火の温度調整が入ることがあります。
遺骨がきれいに取り出せるかは、ペットの大きさや状態だけでなく炉の性能、そして業者の細やかな手直しなど経験などにかかっていますので大事な要素と言えるでしょう。

収骨または返骨

お立ち会い、収骨が可能なプランであれば骨壷に遺骨を収骨することができます。

ペット訪問火葬料金の相場

「ペットの葬儀を移動火葬車でした場合にかかる費用の相場は、いくらなのでしょうか?」

これに関してはペットの大きさや重量、また火葬業者によって変わりますので一概には言えません。

ですので、あくまで一例としての火葬料金の目安をご紹介しましょう。

ただし、この中にオプション料金(出張料、骨壷など)は加味されていませんので、詳しくは業者のホームページをよくご確認ください。

なお、ペットの重量(体重)とペットの例は個体差があるためあくまで目安です。

重量ペットの例料金の相場
2kg未満ハムスター、シマリス、フィレット、小鳥など1.5万円〜3万円
2〜5kg小型犬(チワワ・マルチーズ・トイプードル・ポラメニアンなど)、小猫、ウサギなど1.5万円〜3.5万円
5〜10kg成猫、小型犬(ミニチュアダックス・フレンチドッグ・豆柴など)など2万円〜3.5万円
10〜15kg中型犬(コーギー・ビーグル・芝犬など)など2.5万円〜3.5万円
15〜20kg中型犬(ブルドッグ・紀州犬)など3万円〜4万円
20〜25kg中型犬(ボーダーコリーなど)など3万円〜5万円
25〜30kg大型犬(ボクサー・ハスキー・コリーなど)など3万円〜5.5万円
30〜35kg大型犬(ゴールデンレトリバー・シュエパードなど)など3.5万円〜6万円
35〜40kg超大型犬など4万円〜6.5万円

このように金額の幅は業者によってまちまちです。

またペット訪問サービスは、火葬料金の他に、出張料などを徴収する場合もあります。

対応エリア外の場合はとくにその点に注意しましょう。

その他オプション費用がかさむこともありますので注意しましょう。

正規料金以外の心づけ
正規料金以外に心付けが必要なのかというと飼い主のお気持ち次第です。
その場でお渡ししたい場合は、3000円ほどお渡しされてもよいですが、すでに料金に含まれていることもありますので必ずしも払う必要はありません。心地よい対応をしてもらえて満足であればお渡することでお互いにとってより心地よいでしょう。

ペット火葬車トラブル対策と選び方

ペット火葬車でのトラブルは法規制が整っていないこともあり、まだまだあるのが現状です。

多発、トラブル倍増とまでいかなくても人間の火葬であれば違法であることも、ペットの火葬であれば法律上問われないケースもあります。

それは、ペットの火葬について法規制がなりたっていないこととペットが法律上、一般可燃物として扱われることにも起因します。

ですので、不必要なトラブルに巻き込まれないためにもまずはどのようなトラブルがあるのかを知識として持っておきましょう。

ペット訪問火葬での3つのトラブル

訪問火葬に関するトラブルには大きく3種類のトラブルがあります。

  • ペット火葬業者とのトラブル
  • 火葬車そのもののトラブル
  • 近隣住民とのトラブル

それぞれについてどのようなトラブルなのかを以下みていきましょう。

ペット火葬業者とのトラブル

火葬業者とのトラブルでもっとも多いのはやはり金銭面でのトラブルでしょう。

ひどいケースではぼったくりやヤクザまがいな悪徳火葬車、いや悪徳火葬業者もいます。

たとえば、火葬している途中で法外な追加料金を払うよう要求し、それを断ると「払わなければ生焼けで返すぞ」と脅してくる、そういう話も聞きます。

そもそも火葬車自体は、決して安いものではありません。それでも払えるお金があれば誰でも火葬車を購入できるため、ビジネス以前にぼったっくり目的の業者がいないとも限らないのです。

たとえば、広告にない名目で追加料金の請求やオプション料金を要求したりなどがあったり、
高圧的な態度で不要な骨壷や位牌を購入するよう迫ったりお布施の強要などもあったりもします。

火葬の燃料費を節約するために焼かずに川や山へ不法投機、または産業処分場または自治体のごみ処理施設に横流しして利益を得ようとする業者もいないとは限りません。立会いでない場合返骨された遺骨がペットのものでない可能性もあるのです。

そして、ペットを亡くした悲しみにくれている飼い主の気持ちに寄り添わない素人業者による不適切な表現、および応対があったことなども報告されています。

さらには、他人の私有地で勝手に火葬して不法侵入に当たるなど法律を犯す火葬業者もいるかもしれません。

ですので、フランチャイズに加盟しているからといって安心するのではなく、その中にいるのは僕たちと同じ普通の人間ですので、実際に電話で会話をするなどして人柄などを確認していきましょう。

なお悪徳業者は首都圏など人口が多い箇所ほど需要があるため危険が高いと言われています。

そのうえ、精神的に弱っていて正常に判断ができないことに漬け込んで脅されることもあるかもしれません。

その場合、泣き寝入りしてしまうケースが大半とも言われています。

ですので、ホームページの掲載を鵜呑みにするだけでなく業者の応対を事前に確認することが大切になってくるのです。

火葬車そのもののトラブル

また火葬車そのものでの特性の問題もあります。

それというのは、火葬技術の整っていない旧タイプの火葬車を使っている場合などです。

火力が強すぎて遺骨が焦げてしまったり、弱すぎて焼け残りがある場合もあります。

異臭とも言える排煙の匂いがしたり、有害物質が漏れ出す可能性がないとは言えません。

火葬による煙の異臭がなくても、エンジンをかけてる間のガソリンなど排気ガスが周辺に充満し、喉の痛いなどの健康被害で訴えられる可能性もあります。

また火葬炉からの800℃近い高温の排熱が、排煙口から冷却され温度が下がっているといえ漏れ出すため、熱風が周囲を熱くする危険性もあるでしょう。

そうなるとパトカーや消防車が出動する騒ぎになりえますので、設計基準を満たした安全性の高い火葬車かを事前に確認しておきましょう。

近隣住民とのトラブル

ペット訪問火葬は近隣住民への配慮も大切になります。

ご近所付き合いもありますし、集合住宅や団地ではとくに周辺住民の目が多いので問題になりやすいでしょう。

世の中には少なからず動物嫌いな人がいるものです。

迷惑だと思われる方もいれば、反対される方います。不快に思う方に文句を言われるにだけでなく、苦情として役場に届けられることも十二分にありえることです。

ペット火葬車に対して嫌悪感を覚える方もいます。

不審車両と思われて警察に通報されることもあるかもしれません。

夜間火葬などでは、テロと勘違いされる可能性もありますし、無煙・無臭でも遺骨が見えてしまいますと気分が悪い、マナーが悪いと言われることもあるでしょう。

ですので、近隣住民に十分配慮した場所とやり方で行われることが求められます。

トラブルに合わないための対策

何よりも自分で調べて信頼できるペット葬儀社の訪問火葬サービスを見極め選ぶことが、トラブルに合わないため大切になります。

つまりは予約前の事前確認というものです。

決まった金額以外一切かからないと言われたとしても、必ず見積もりを出してもらうこと。

見積もりがあれば、あとから不当請求があった場合の証拠のひとつになりえます。

また火葬後の不当請求で納得できない場合はサインや署名をせず支払わないことが大切になります。悪質で執拗な場合には、支払わずすぐに警察に通報しましょう。

そして、心配であれば相手に許可をとった上でICレコーダーやスマホで業者とのやり取りを録音していきましょう。

了承を取らずに録音(秘密録音)された場合その録音方法によっては証拠能力が弱くなりますが、明らかな不当要求であれば証拠になりえます。

また、口コミを確認できる場合はホームページ以外で口コミサイトなどで確認をしていきましょう。

もし被害にあってしまった場合

いくら注意しても被害にあわれることもあるかもしれません。

もちろん、どんな心のこもった葬儀でもペットを失った悲しみのなかでは納得できないこともあるでしょう。

ですが、あまりにも理不尽な高額請求や骨壷や位牌などの押し売りなどがあれば泣き寝入りする必要はありません。

フランチャイズであれば、その本社に連絡をするなど対応を求めましょう。

それでも求めている誠実な対応が得られない場合は、国民生活センターに連絡、または警察に通報しましょう。

火葬後の遺骨の取り扱い

「ペットを訪問火葬で手元に残った遺骨はどのようにすれば良いのでしょうか?」

ひとつの方法として、自宅へ持ち帰り手元供養の形でミニ仏壇やペット用位牌などのペット仏具で供養するやり方があります。

たとえば、骨壷であれば以下のような可愛らしいタイプの骨壷もあります。

あるいは、ペットの遺骨をそのままペット火葬業者と提携しているペット霊園などに納めることもできます。

そして、ペットの火葬だけでなく、その後のご供養も大切に行なっていきましょう。

R2 事業再構築 シ-3

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