ペットを火葬した方の多くは、ご自宅へご遺骨を持ち帰られる事と思います。
その後、月命日や四十九日までご自宅で保管し、納骨や埋葬をされる方もいらっしゃいますが、引っ越しや、手離しがたい等の理由から、自宅に長く置かれる方もいらっしゃいます。
長い間、遺骨の入った骨壷を保管しておくと、
取り出してみたら、大切なペットのご遺骨にカビが生えていたなんてことも…
骨壷保管の敵は湿気!
ここでは、意外と知られていない、ご自宅に長く置かれる際の、保管に関する注意点をお教えします。
骨壷を自宅で保管する場合、一番注意するべきは「湿気」です。
遺骨は、800℃~1000℃の高温の火で焼かれると乾燥した状態となりますので、空気中の湿度が高いと、吸湿します。
吸湿により遺骨の表面に水分が付着すると、そこからカビが生える場合もあります。
火葬から時間が経ち、骨壷から出して埋葬したり、骨壷を移し替える際に、大切な遺骨にカビが生えていたら、とても悲しい気持ちになってしまいます。
そうならないためにも、正しい方法で大切な遺骨を保管しましょう。
保管に必要なものはこの2つだけ!
- シリカゲル等の吸湿剤:骨壺内の湿気を吸ってくれます。
シリカゲルは、100円ショップなどで食品保存用として販売されています。
- テープ:陶器と蓋の間を密閉するために使用します。
遺骨にカビを生えさせない対策
- 吸湿剤を入れよう! 陶器の骨壷は、密封性が低く、骨壷と蓋の間から湿気が入ってきてしまいます。湿気が骨壷内にこもり、骨壷の底にたまりやすいため、吸湿剤はなるべく骨壷の底のほうに入れましょう。骨壷の底にシリカゲルを入れるのが難しい場合は、蓋の裏にテープで貼るなどして、骨壺内部にシリカゲルを入れておきましょう。
- 蓋との境目にテープを巻こう!
蓋と本体の境目をテープで一周巻いて、湿気が入らないように密閉しましょう。
(この方法は、あくまで空気中の湿気を吸うことによるカビの予防法であり、遺骨がカビないことを完全に保証する訳ではありません。)
もっと簡単に骨壺のカビ予防ができるセットもあります。カビ予防には万全の対策をと考えている方にはオススメです。
大変だ!遺骨にカビが生えていた場合には?
まず、遺骨は、必ずしも「真っ白」ではありません。
蓋を開けてみて色が付いていたからと言ってそれがカビとは断定できません。
遺骨にはよく、茶褐色に近いオレンジのふわふわしたものや薄いグリーンのような色がついている場合があります。
これらはカビではなく、脂肪が燃焼して黄色く残ったり、体内にあったミネラル成分が熱と反応して残った物の一部などである可能性があります。
また、遺骨に黒いシミのようなものがあったとしても、火葬時にススが付着しただけということもよくあります。
弊社では、目視だけでなくピンセットで触った様子、骨壺の内部の湿度や保管状態、安置されていた年数などを総合してカビがであるかどうかを判断しています。
残念ながらカビであった場合、ご家庭でできることは、遺骨を骨壷から取り出して広げ、日当たりの良い室内で天日干しすることです。
また、ご家庭では難しいですが、ご遺骨を再度高温で火葬することで、カビを除去できる場合もあります。
どうしても気になる場合は、一度問い合わせをしてみるのも良いでしょう。
【ご遺骨を骨壷から取り出す際の注意】
遺骨を骨壷から取り出す際は、新しい手袋をしましょう。
素手で遺骨を触ると、手指についた脂やタンパクが栄養となり、時間が経ってそこからカビが生えてしまう場合がありますので注意しましょう。
R2 事業再構築 シ-3
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