いつもそばにいてくれたワンちゃんが急にいなくなってしまうと、心にすっぽり穴が開いたような虚無感に襲われることもあるでしょう。

我が子のように愛してきたワンちゃんが長い眠りについてしまうのは大変悲しいものですよね。最後の別れは非常につらく受け入れがたいものに違いありません。

しかし、いつまでも泣いていては愛犬もどこか浮かばれない気持ちになってしまいます。ですので、この記事を通して最後の別れを告げて感謝の気持ちを伝えていきましょう。

この記事では、長年寄り添ってくれた愛犬のご遺体を安置する方法から、死亡届け出の提出方法までをお伝えしてきますね。

愛犬が長い眠りについたときにすぐやるべきこと

愛犬が長い眠りにつきましたら、涙が流れて止まらないに違いありません。
ですが、愛する伴侶動物でもある愛犬のためにご遺体を安置していきましょう。

ご遺体を正しく安置しましょう

犬だけに限ったことではありませんが、動物は死亡すると時間とともに死後硬直が始まっていきます。

とくに犬の場合は足がピンと伸びきった状態で亡くなられてしまうことが往々にしてあります。そのまま放置すると四肢がつっぱったまま筋肉が硬くなり、ペット用の棺桶に収まらなくなってしまいます。優しく体の内側に折り込む形で曲げてあげましょう。

愛犬の目が開きっぱなしになってしまうこともあります。まぶたが開いてる場合でしたら、そっと手をかざしてゆっくり閉じてあげましょう。
それでも目が開いてきてしまう場合は、親指を目の下に置き、人差し指でまぶたを下に押し下げます。5分ほど固定して、再度開いてきてしまったら硬直が終わるまで同様にそっと手をかざして閉じてあげましょう。

愛犬の目が開いてきたらそっと手をかざしてまぶたを閉じてあげましょう。

また愛犬が舌を出して口が開いている場合には、舌を口の中に指で戻して収め、布や厚めの紐などで一時的に口を閉じて、固定して死後硬直が終わるまで待ちましょう。

ご遺体のお手入れをしましょう

死後硬直が終わりましたら、今度は体がゆるんで体液や糞尿が漏れ出すことがあります。

ですので、普段お使いのペットマット、あるいは新聞紙や大きめのビニールシートの上に厚手のタオルなどを敷いて汚れを吸着します。ご遺体の口、あるいは肛門周りはガーゼや濡れタオルできれいに拭き取ってあげましょう。

ご遺体の移動の際は、ご遺体が傷つきやすいので必要以上に揺さぶったりしないよう丁寧にゆっくり持ち上げて移動しましょう。

なお、汚れなどを拭き取る際は体に水分が残ると腐敗が進みやすくなります。濡れタオルは十分に絞ってから拭いてあげましょう。

ご遺体を冷却しましょう

毛並みを揃えて、用意があればペット棺に、なければダンボール箱でかまいません。下に厚手のタオルを敷き、保冷剤(できればドライアイス)をペットに直接触れない形でタオルに包んでひきつめ横たえてあげます。

ドライアイスは急ぎであれば葬儀業者に依頼するか、楽天やAmazonなど通販サイトで購入可能です。

冷却の際は、愛犬の首回りとお腹周りを念入りに冷やすとご遺体の腐敗進行を遅らせられますが、保冷剤の結露などで水滴がペットの遺体に付着すると腐敗が進みやすくなります。そのため保冷剤やドライアイスが直接ご遺体に触れないよう注意しましょう。

火葬や葬儀の依頼をしましょう

大型犬、中型犬、小型犬に限らず犬は、火葬施設や移動火葬車で火葬して遺骨にするのが一般的な形となります。

あるいは、自治体のクリーンセンターなどで火葬されて遺骨がそのまま処分されることもあります。(ただし、返却できる自治体もあります。)

どの方法が正しいでも正しくないでもありません。ですが火葬が用いられるのは、腐敗に時間がかかり病原菌発生のリスクがある土葬に比べて公衆衛生上より安全と考えられているためです。もちろん、愛犬を自宅の庭などに土葬を検討されている方もいらっしゃると思います

土葬の際はくれぐれも腐敗臭や病原菌が漏れ出し・動物の掘り起こしなどがないようできる限り深く穴を掘り、衛生面に十分注意しましょう。近隣住民への配慮を怠ることなく、条例など法律に違反しないよう気をつけます。そして火葬してからの「遺骨の埋葬」を安全のため基本としましょう。

火葬はいつまでに行う必要があるの?

火葬をいつまでやらなければならないのかは厳密な決まりがありません。
ですが腐敗が進みますと、衛生面の観点で危険性を伴います。愛犬にとってもよろしくないので早いに越したことはありません。

とはいえ、これまでずっと一緒だった愛犬とすぐに別れるのはさすがに胸が引き裂かれる思いですよね。ですので、ドライアイスや冷房など適切な温度管理下であれば冬場は5日程度、夏場であれば4日程度を目安に火葬の日和を考えておきましょう。
ただし愛犬の大きさや犬種、またご遺体の損傷や生前の病気の有無、そして冷却状況にもよりますので詳しくは火葬される火葬業者やペット霊園に問い合わせてみましょう。

火葬の依頼方法

火葬の依頼は、ペット霊園や寺院、ペット葬儀社などの民間の火葬業者であればホームページを閲覧し、電話または問い合わせフォームで依頼できます。移動火葬車(出張火葬サービス)の場合も同様ですが身元の確認と電話対応などを通して、適切なサービスを受けられるよう心がけましょう。また火葬後の高額請求など悪徳業者に引っかからないために、以下の記事を確認しておきましょう。

自治体の火葬であれば、行政のホームページなどで火葬の依頼方法をご確認ください。

犬の死亡届を提出しましょう

猫やうさぎ、インコなど他のペット動物は死亡届の提出は必要ありませんが、犬にかぎって『狂犬病予防』のため、死後30日以内に死亡届を提出しなければなりません。

愛犬の死後30日以内に提出しましょう

死亡届の提出場所は、お住いの自治体・市区町村の役所です。
各市区町村のホームページで電子申請するか、直接窓口に出向いて書類に必要事項を書き、死亡年月日から30日以内に提出しましょう。

死亡届に必要なもの

提出の際には犬の「鑑札札」「注射済票」を持っていきこの2つを返却しましょう。ホームページで電子申請した場合も直接持っていき返却が必要です。

紛失した場合はその旨を伝えましょう。犬の鑑札札は記念に返してくれる場合もありますので手元に残したい場合は問い合わせてみましょう。

なお提出書類には、以下の情報を書くことになります。

  • 飼い主の情報(住所・氏名・電話番号)
  • 犬が亡くなった年月日
  • 犬の鑑札番号
  • 犬の登録情報(犬種、名前、生年月日、性別)

ただし市区町村によって、死亡届けの記入内容は異なります。

死亡届を提出しないのは法律違反です

万が一死亡届の提出を怠ると「狂犬病予防法 第四条」に違反となり二十万円以下の罰金が課されます。
手続きを怠ると「狂犬病予防接種の案内」が毎年送られてきます。ですので確実に登録抹消を行っていきましょう。

万が一提出を忘れてしまった場合は速やかに届け出ましょう。
行政からの勧告があるにも関わらず無視し続けたり提出を怠ると過失では済まされなくなります。

なお、犬に関してこの死亡届の他に届け出が必要な書類はありません。
保健所やペットサロン・愛犬同好会などに出す必要はありません。ですが、親しい人であれば亡くなった旨を伝えておく方がよろしいかと思います。

R2 事業再構築 シ-3

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